<アシダカグモ>
同僚がまだ若い頃、住んでいたアパートでの話。
家の中に突然、手の平ぐらいはあろう大きさのアシダカグモが出現したのだそうだ。
その大きな姿に仰天した彼は、一体何だこの蜘蛛はと思い、まるで、この家の主かと漠然と思ったという。
そして、何を思ったか自分自身も良く分からず、急に殺してやろうという衝動にかられ追いかけたのだそうだ。
でも想像以上に動きが速くジャンプをしてカサカサと、キッチンの方へ逃げた蜘蛛は、とうとう冷蔵庫の裏へと消えたそうだ。
だがしかし、彼は、これをむしろチャンスだと捉え
追い込めると思い、冷蔵庫を思いっきり揺らしたのだそうだ。
数秒、渾身の力で冷蔵庫を揺らす彼…
何気なく足元を見る…
その瞬間、彼は倒れて気絶したのだそうだ。
何があったのか…
<一体何が起こったのか>
その時、自分の足の上に紛れもなく、その巨大なアシダカグモが乗っていのだ。
揺らした冷蔵庫の下から、這い出て来たであろうそのクモが、たまたまなのか、はたまた反撃に出て来たのかは分からない。
ただひとつ言えるのは、同僚は、まさかの自分の足の上に巨大なアシダカグモが乗っていたという現実に間違い無く衝撃を受けたという事、そして又しても気絶してしまったという事実。
今では笑い話のひとつとして楽しそうに語る彼が、私には、まるで純粋な少年の様に見えるのだった。
今日に続き、すべらない話を認定だ。
<まとめ>
アシダカグモは、ゴキブリなど害虫を、食べてくれるありがたいクモ、見た目は確かに圧倒されるが、毒も無い害の無いクモ、だから驚かないで現れてもそっとしておいてほしい。