<前頭葉を活発化させる生き方>
前頭葉は日々のルーティンワークを繰り返すと、どんどん衰えて行くと言われている。
例えば、老後の人生を充実させるには、50歳から新たなチャレンジに取り組み、前頭葉をトレーニングすることが必要だという。
それは、まだ経験したことの無い取り組みにチャレンジすること。
すると前頭葉は働く。
ルーティンワークや予想通りの出来事は、側頭葉や頭頂葉で情報処理され、前頭葉はスルーされる。
つまり、未経験なこと、予想外のことは前頭葉で処理されるので前頭葉を鍛えるには、新しい経験を人生に多く取り込むのが一番だ。
<社会人生活の流れ>
例えば、現在50歳前後の方は、日本経済の過渡期に社会人生活をスタートし、新入社員となったタイミングは、バブル期から就職氷河期の初期。
これは、経済成長の残照が消え去る直前の時期で、言い換えれば、ルーティン通りに頑張ることが出世に結びついた最後の世代だった。
そして、バブル崩壊後も、多くの企業が、これまでしてきたことを繰り返せば良いのでは、という考えに囚われ続け、そんな社風に、上司の言う通りにするべきだという思考が刷り込まれていった。
20代の後半になれば、今度は逆にアメリカ型に変えないといけないという強迫観念のもとにコンサルの言いなりになって、改革に従わないといけなくなっていく。
<マインドセットを変える>
前頭葉からするとこれは鍛えられない。
その思考のままでいることは、自分自身、会社の為にならない。
50歳からはマインドセットを変えてみる。
順調に出世した50歳前後の人々は、政界や学界や企業の上層で、既得権益にしがみつくことも多い。
ただ、その流れを変えなければ大変なことになる。
個々人の人生の充実度も損なわれ、前頭葉が衰えても幸福度は損なわれ無いかも知れないが、度を越すと、楽→退屈、となってしまうのだ。
日本人の寿命は昔より延び、定年後の30年が退屈になると、かなり苦痛な後半生を送ることになる。
老化が進んで認知症に突入すれば、さらに楽しむことが困難になるかも知れず、その様な老年期を迎えたく無ければ、50歳前後のうちに、生き方を変えるべく、躊躇わず、諦めず、前頭葉を働かせる人生に切り替えるべし。
当然リスクも伴い、失敗すればペナルティを課される可能性もあり、周囲の賛同を得られず、孤独感を味わうかも知れない。
それでも、有意義にするには、挑戦したことにより、一発逆転の大成功を収めることもあるかも知れず、これまでのやり方に疑問を持つ姿勢が大切となる。
身の回りに、慣例的に続いている意味不明な決まり事や、当たり前のように受け入れているおかしなことを探すことが前頭葉のトレーニングになるのだ。
<組織から離れた自分を意識してみる>
50代という時期にこそ考えるもう一つの視点は、組織人では無い自分を意識することだという。
社内での立場が人それぞれの為、定年後の人生をいかに充実させるかを考えるのが得策。
再雇用や起業などのセカンドキャリアを考えるなら、特に社外との関わりを意識したほうが良い。
社外の人間関係を充実させると、会社を客観的に見る視点が備わり、社内の常識が社外の非常識に気付く。
日本の会社員で、中年以上の世代の人は、会社の価値観=自分の価値観になりがち。
誰しもいつかは会社を離れ、個人となる。
社内で浮かないように努力してきた結果、一般社会で浮く老人になってしまわない様に気を付けたい。
<まとめ>
脳科学的には、開発的な業務を多少入れた方が脳は活性化するし、悩みぬく事も本来は大事なのかも知れない。
毎年の仕事、業務が一年通して同じ流れの繰り返しだと人間 退化して行くのは当然かと思う。
先輩や上司の言う通りに、前と同じ様にという振り込まれて思考が一番悪く、個人の為、会社の為にもならない。
大企業などで役職だった人は、その看板が外れて、定年後のコミュニティで上手く人間関係が築けず、孤立する人が多いと聞く。
50代から会社以外の人と人間関係を築き、見聞を広めることは凄く大切な事だ。