<南九州から伊豆まで>
買い物カゴの大遊泳。
海洋ごみ問題と自然の力を考えさせるまさかの発見に反響。
何故か海にスーパーで見るような買い物カゴが遊泳していたという。
伊豆の海に流れ着いたソレを調べたところ、それは何と南九州のホームセンターで使われているものだったのだから驚きだ。
長距離を流れてきた海洋ゴミがTwitterで注目を集めていたそうだ。
<発見者はダイバー>
東伊豆城ケ崎海岸でダイビングインストラクターをしているTさんは、カゴを発見し、側面の文字から鹿児島を中心に展開されているホームセンター「ニシムタ」のものだと分かったという。
そして、動画で沈んだカゴの様子を紹介したら、動画鹿児島からそんな遠いところまでと話題に…
自然の力に驚きながら、海洋ごみの問題を目の当たりにして複雑な気分にさせられる人も多く見られ、その思いはTさんも同様だった。
海洋ごみの問題を憂いつつも黒潮に乗り、風に吹かれ、辿り着いたのかも知れないと分析。
流れ着く生物だけでは明確にイメージできない、季節来遊魚のルートを感じさせてくれたとコメントしている。
<発見時のカゴの状況>
海況は、風が陸に向かって吹き、漂着ごみが流れ着きやすいコンディションだったという。
発見時は水面に浮いており、フジツボの赤ちゃんがたくさん付着していた以外はかなり綺麗で、おそらく短い期間で到着したのではないかという事らしい。
カゴを盗んだ人が近隣で捨てたのか、船から落ちたのか、はたまた風で飛ばされたのか、不意に川へ落としてしまったとか、海洋ゴミは何らかのの事情により海に落ちたものが、冬時期ならではの季節風で沖に流されて黒潮に乗って北上し、伊豆の東側に吹き込む風により、沿岸に寄せられたものではないかと推測。
<明確になった黒潮の流れ>
伊豆半島には毎年夏から秋にかけて、本来南方にいる魚の幼魚たちが台風や黒潮に乗って流れ着く。
それらの季節来遊魚が九州など南方から来るのは周知の通りだが生物にはどこが産地かは明記されておらず今回ニシムタのおかげで、南方の生き物は黒潮にのって流れ着くんだと明確になっという。
<まとめ>
このカゴは綺麗なとても良い状態で見つかったのだから奇跡の様なもの。
見つからなかったとしたら、砕けて粉々になって海のゴミになっていたのかも知れない。
海の生き物達を苦しめているのは人工物が沢山漂っている事を忘れてはいけない。
つまり、どうして海にあったのか分からないが、反響のある発見だと一概には言えない。